伝統工芸を想う
2006.03.16 Thu
昨年夏、蔵の整理を手伝っていると曾祖母が嫁入りの時に新調したと思われる伊勢春慶の食器類を見つけた。あまり派手な塗りでなく、シンプルさが際立つこの漆器を私はいたく気に入ったものだ。あまりにもこれが気になった私は伊勢に観光で行った時に伊勢春慶を探してみた。中々見つからず、地元の人間に話を聞くと一度は伝統が途絶えてしまったとか。近頃再び作り手があらわれたが人数は一人。大物を作ってもらうのは時間がかかる。ともあれ、私は小型の盆と弁当箱代わりの重箱を手に入れた。
漆器と言えばこの辺りでは石川県は輪島の輪島塗と岐阜県の飛騨春慶が非常に有名である。輪島塗の珈琲碗や盆など4年程前に観光した時にいくつか購入し今も使っている。飛騨春慶の重箱は今年の正月に活用させてもらった。
職人さんによれば伊勢より飛騨春慶の伝統が本場だと言う。それにしても伝統の技を伝え続けると言うのも本当に楽ではないのだと感じた。手にした盆は良い出来だった。昔には注文は多かったと聞く。しかし、それだけでは存続は難しいと言う事か。岐阜県関市の刀工が特殊指定を受けた話もあるが、後継者問題など多くの壁がある。日本の工芸は世界に名だたる技。守っていきたいものである。




